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七尾市環境基本計画は、「七尾市環境基本条例」の基本理念を踏まえ、かけがえのない地球環境を保全するとともに、環境への負担が少ない持続的な発展が可能な七尾市を構築するため、市民・事業者・行政のそれぞれが果たすべき役割と責任を認識し、良好な環境の保全・共生をめざし、次代に継承するための基本的な考え方を示すものです。
第2次七尾市環境基本計画は、平成18年3月に制定した「七尾市環境基本条例」第9条第1項の規定によるものであり、平成21年3月に制定した「七尾市環境基本計画」及び平成26年3月に制定した「七尾市環境基本計画(見直し版)」をベースに、社会情勢の変化等を踏まえ、今後想定される課題に対する必要な対策等を追加・修正し作成しました。
七尾市環境基本計画は、七尾市の環境政策の基本となるものであり、市民・事業者・行政がこれに取り組む上での基本的指針を示すものです。また、本計画において定める基本目標は、市民・事業者・行政が一体となって達成に向け努力すべき共通目標としての役割と性格を有します。
この七尾市環境基本計画の計画期間は平成31年度から平成40年度までの10年間とします。
七尾の環境を考えるうえで必要不可欠な存在である里山里海は、集落、農地、それらを取り巻く山林、ため池等がモザイク状に組み合わさり、適度な人の利用による豊かな自然が形成・維持された場所です。
また里山里海は、人の生活や生産活動の場であるとともに、多様な生きものの生息生育空間であり、さらには地域固有の文化や景観を育んでいる場所です。
七尾の里山里海は、生活スタイルの変化や七尾に暮らし続ける人の減少により、先人が守り育てた里山里海を適度に利用することが困難になり、美しい里山里海を子や孫に引き継ぐことが難しくなっています。
本計画は、七尾の里山里海の再生維持を目指し、基本テーマを「みんなの心が育む、人と環境にやさしいまち・ななお」としました。「みんなの心が育む」とは、多様な価値を持つ里山里海を適切かつ適度に利用することを意味し、「人と環境にやさしい」とは、里山里海に暮らし続けることで、多様な生きものの生育環境も守り育て共に生きることを意味しています。その実現に向けた施策を「自然」「生活」「地球」の3つの分野で計画しました。
七尾市は、能登の里山里海に欠かすことのできない森林・里山の保全・育成活動に取り組むとともに、海岸漂着物となるごみの排出抑制に努めることで、市民にとって身近でうるおいややすらぎをもたらす豊かな自然環境を保全します。
七尾市は、市民にとって身近なペット動物等の適正管理を進め、身勝手な動植物の放逐を抑制することで、地域固有の生物が多様なつながりをもって生きる環境を保護・保全します。
七尾市は、誰もが良好な自然とそこに生息する生き物などと身近にふれあい、共生していくため、環境保全に対する責任と役割について理解と認識を深め、それぞれの立場で環境共生、ふれあい活動を推進します。
七尾市は、誰もが健康で安心して生活できる環境を確保し、次代へ引き継いでいくため、生活環境を保全します。また、高齢化や過疎化によって年々増加している空き家等について、生活環境に影響を及ぼさないよう適正管理に努めること、河川の水質改善につながる下水道の整備による排水対策を推進することなど、健全な暮らしを支える環境づくりに努めます。
七尾市は、持続可能な循環型社会の形成に向け、これまでのライフスタイルを見直し、環境に配慮した消費行動への転換、ごみの発生抑制・再使用・再生利用のためにできる具体的な取り組みを進めるとともに、不法投棄による環境破壊を防止するなど、「もったいない」の心で取り組む「ごみゼロ」のまちづくりに努めます。
七尾市は、豊かな自然とこれらを活かして営まれる産業、歴史・文化などの地域資源に根ざした魅力ある景観を適切に維持・保全し、次代に受け継ぐことが重要です。そこで、都市・文化・自然に関する景観を創出、保全するとともに、遊休地等の空き地を利活用するなど、市民が誇れる景観づくりに努めます。
七尾市は、地球環境に対して、市レベルでの省エネルギー・省資源化に関する活動を実施するとともに、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギー導入を促進するなど、地球温暖化対策を推進します。
第2次七尾市環境基本計画(平成31年3月策定)(PDF:581KB)
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